『蘊承軒・国際文化芸術窓口』之六十二🗞中日新報3月1日版

蘊承軒

 『蘊承軒・国際文化芸術窓口』之六十二

               不觉间让我们沉浸其中

           ---大阪市立美术馆〔維米尓展〕观想

　　2019年2月16日『维米尔展』在天王寺公園内大的大阪市立美術館開展。这个巡展在東京来场人数纪录达68万人。在大阪展的前一天 ---15日下午，我同收藏家友人一同应邀参加这次的内覧会。我研究室的顾问池永先生告诉我说这次的内覧会应邀参加人数是1500人。写実主義的维米尔在大阪市立美術館再次掀起看展热潮。

大阪市立美術館👇👇👇

  産経新聞2019年2月15日『事業特集』写着这样一段话，里面还有岩崎力译文的美術公論社出版『与达利的対話』的一段话：

　「pentimento意大利語是表示後悔、悔恨之意的词，作为美術用語表示画一次，不满意再重新画。相当于写文章的推敲、修改。修改是大多画家都常有的事，维米尔是作品虽少但反复修改最多的画家。」他不是画好了马上出手，而是放到身边修改直到自己满意为止…由此可见对他是对自己很严格的一種完全主義者。

　给予维米尔很高評価的达利说「维米尔已经有了在完美之上追求更完美的熱狂和恐怖的烦恼。为了追求可能性的極限，他不厌其烦的反复修改。这样，他的作品达到了任何语言都显得无力的的奇迹之境。」

『フェルメール展』内覧会受付中👇👇👇

维米尔和哈尔斯、伦勃朗被称作是17世紀荷兰黄金時代的三大画家。据考证维米尔曾向伦勃朗的最有才华的弟子法布里乌斯学习绘画。　　

   维米尔的蓝色《戴真珠耳环的少女》这次虽然没有展出，但为了一睹他的 今生三十余件作品中的首次亮相于日本的六件杰作，我很早就来到内覧会场。渐渐会场前蜿蜒长队形成，下午二点半进入美術館，館長开幕讲话时，一楼大厅已经满员。

　1500人的2个小时的内覧会，比预想的看得真切。不觉间被维米尔的细致表现和那种近乎凝滞的永恒感而感动和震撼。与同行友人在『写信妇人与女佣』画前驻足……画面中、静静写信的妇人，光线从窗斜射进来，室内寂静，仿佛只能听见驰筆声！我最注目的是女佣的眼神，不需多余的语言，她的那双灵动的眼眸就能使画面无限大起来……

　正是这眼眸，使画面静中有了动！她斜视窗外，我们顺着她的视线，仿佛听到窗外的馬车路过之声、“快递小哥快来了吧”的心里之声，并且跟随女佣的视线仿佛我们也能看到她所看到的窗外景色……各种想象油然而生。这也就是画家追求的画面的视觉穿透力和画面张力的又一说法—“画比纸大”吧！

　周知维米尔的惯于用黄色和蓝色，而灰色调中偶有用白色，使画面的蓝色和黄色更加鮮明。

内覧会始まる前に会場満員に👇👇👇

真正的艺术不觉间让我们沉浸其中，驻足观赏，刺激着我们的感官去无限遐想，使我们观者也能参与其中的感动。维米尔是能将捕捉到的感动浓缩于画幅不大的画面的神秘魔术大师。他生活在荷兰的小镇，在生活的困顿中，用他独有的视点观察，用细致的笔触描绘着人生中该有的平凡平静与美好。一束光窗前斜射，早餐烤好面包倒上牛奶，然后或作织物花边或调琴弦或写信读信……及其平凡的生活里加入一束光，将这家庭生活的宁静、和谐像美丽的 “静物”一样呈现在我们面前。

  维米尔怎样画的这样的画作、有着什么样的思考、是怎样的人・・・他生前，谁也没有关注过。维米尔画的细致的经营光和影・色彩・构图，这领先于时代的表现，直到我们現代科学解読后，他那先识的审美意識被广泛认识理解和膜拜。 维米尔为自己的画作和題材终其一生。因那份执着和探求而诞生的一幅幅杰作，使来场者不觉间无声驻足……　　　　　

館長のご挨拶👇👇👇

【日本語】2019年2月16日から天王寺公園内にある大阪市立美術館で『フェルメール展』が始まりました。昨年秋の東京・上野の森美術館の展覧会では、68万人の来場者を記録したそうです。大阪での開催日前日となる15日の午後、私は絵画コレクターの友人と二人で内覧会に参加しました。この内覧会には1500人が招待されました。

 産経新聞の2019年2月15日付『事業特集』の記事には、芸術選書『ダリとの対話』(サルバドールダリVSアラン・ボスケ、岩崎力・訳、美術公論社)の中の一段を引用して、以下のようにフェルメールのことが紹介されています：

『ペンティメント。イタリア語で後悔、悔恨を意味する言葉で、美術用語としては一度描いたものを「後悔」して後から描き直すことを言う。文章における推敲、リライトに当たり、どの画家もすることだが、フェルメールは作品の数が少ない割に描き直しの多い画家であった。描きあげたものを右から左へと送るのではなく、自分が納得できるまで手元に留め置くという、自分に厳しい一種の完全主義者が浮かびあがってくる。

　フェルメールを高く評価していたシュールレアリストのダリによると、「フェルメールには、すでに完璧なものをなおも完璧にしようとする熱狂と恐ろしい苦悩があった。可能性の極限をきわめつくすために、彼は何度でも飽くことなく描き直した。こうして彼は、もはや言葉が全く無力になるあの奇跡に到達したのだ。」』

『手紙を書く婦人と召使い』👇👇👇

フェルメールはハルスやレンブラントと並ぶ17世紀オランダ黄金時代の三大画家と言われています。レンブラントの才華ある弟子ファブリディウスに絵画を学んだ事があると言う説もあります。フェルメール人気は2000年に大阪市立美術館で開催された展覧会から始まりました。写実主義を基本としたオランダ絵画の巨匠、フェルメール旋風が再び大阪市立美術館に興るのです。　　

　フェルメールの絵に見られる鮮やかな青、ラピスラズリブルーで有名な【真珠の耳飾りの少女】は今回は展示されませんでしたが、日本初公開を含む６点の傑作を同時に観れるため、私はこの内覧会をとても楽しみにしていました。受付時間よりも早めに会場に着いたのですが、段々と行列が長くなり、私達は午後二時半に美術館に入る事が出来ました。館長が挨拶に立つ頃には、広い会場は満員状態でした。しかし二時間の内覧会は、思ったよりもゆっくり静かに鑑賞出来ました。私はフェルメールの繊細な表現に改めて感動しました。【手紙を書く婦人と召使い】という一枚の絵を前にして、私と友人は共に胸の高鳴りを覚えました。この絵は、女主人が部屋の中で静かに手紙を書いている、というシーンを描いた物です。この絵を鑑賞する多くの人は、フェルメールの見事な光の表現に注目されると思いますが、私がこの絵の中で一番のお気に入りは、女主人の脇に控えている召使いの女性の目線です。

  この召使いの女性の生き生きとした目線があるからこそ、画面の中の"静"から"動"が生じているのです。またこの女性の目線の誘導に従って、窓の外に存在している、当時の賑やかな生活音までが鑑賞者に聞こえてくるのです。もしかしたら今馬車が窓の外を通っているのかもしれません。或いはこの家に荷物を届けに来た若者の存在に

彼女は気付いたのかもしれません。窓の外の風景も自然に視えてくるのです。この絵には、絵に描かれている以上の事・・・つまり、画面外で起こっている出来事までを鑑賞者に想像させるのです。これは『良い絵は、(描いた)紙より大きい』という短い言葉で表すことができます。

　また、フェルメールの黄色と青色の配色については一般的によく語られていますが、グレーの中に時には貴重な白色を用いて、画面の中の青色や黄色を一層鮮やかに表現していました。

真の芸術は、鑑賞者の足を自然に止めさせ、見つめさせる力があります。その画家の魂を垣間見た気持ちになり、五感を刺激されて想像が膨らみます。真の芸術家は、我々鑑賞者を絵の世界観に巻き込むことで、更なる感動を与えるのです。フェルメールは、その画面に我々の意識を引き込むことの出来る、神秘の魔術師であり真の巨匠です。

　　彼は家族と共にオランダの小さな町で静かに生活していました。描かれた絵は、温厚平静な女性が外と繋がる窓辺で生活している姿、或いは光の射し込んでいる窓辺で朝食を準備している姿、リュートを調弦している姿、手紙を書いたり読んだりしている姿・・・・ごく平凡で日常的な生活に光を加え、綺麗な“静物”のように描き残しています。

  フェルメールがどのように絵を描いていたのか、どのような考えを持っていたのか、どのような人間だったのか・・・・生前、誰も注目していませんでした。フェルメールの描く繊細な光と影・色彩・構図表現は、現代科学の手で解読されてからその髙い美意識が理解されたのです。 

 フェルメールは、自分の画作と題材に生涯を掛けて取り組みました。その執着と探究心が数々の傑作を生みだした事に、私は改めて感服しました。

　　　　　　執筆者: 李　留雁